ニューヨーク出身のフォトグラファー、ジョエル・マイヤーウィッツ(Joel Meyerowitz、1938〜)の写真集。
2015年春、写真家ジョエル・マイヤーウィッツはボローニャのヴィア・フォンダッツァ36番地を訪れた。ここにモランディが40年以上にわたって絵を描き続けたアトリエがあった。
花瓶、缶、貝殻、瓶、水差しなど、260点を超えるオブジェが棚や引き出しに並び、床にまであふれていた。マイヤーウィッツはそれらをひとつずつ手に取り、モランディが使ったテーブルの上に置いて撮影した。同じ場所、同じ光。モランディの死後、およそ50年の時が過ぎたが、春の光は変わらずテーブルを照らしていた。
本書は作家によるこの試みをまとめあげ、モランディのオブジェのアーカイブとして一冊に収めたものでもある。埃をかぶった平凡な物体が、一点ずつ撮影され、それぞれが独特の存在感を帯びていく。マイヤーウィッツ自身がこの体験を「The Ordinary Sublime(平凡なものの崇高さ)」と呼んだことは、本書の性格をよく言い表している。
2026年に刊行された本書は、2016年の初版から130点以上の写真を加えた増補改訂版である。
モランディの仕事に関心がある人にとっても、写真という行為そのものに関心がある人にとっても、手元に置きたくなる一冊。
【店主コメント】
画家ジョルジョ・モランディのアトリエは不思議と写真家を惹きつけます。有名なのはイタリアの写真家ルイジ・ギッリ(1943〜1992)による『ジョルジョ・モランディのアトリエ』シリーズ(1989〜1990年)でしょうか。ギッリの作品ではアトリエに宿るモランディの精神と、残されたわずかな足跡を追っています。対してマイヤーウィッツは、モランディの残したオブジェを定点から見つめ、カメラによる「静物画」を新たに構築しています。ギッリの写真集をお持ちの方はぜひ見比べてみてください。
【詳細】
ハードカバー / 200ページ / 233×290mm(横×縦) / 言語:英語 / 刊行年:2026年 / 出版:Damiani / ISBN:9788862088565 / 図版:192点 / 状態:新品
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