







【画家紹介】
フランティシェク・クプカ(1871〜1957)はマレーヴィチ、カンディンスキーに並んで最初期の抽象芸術を代表する芸術家。
ボヘミアにルーツを持ち、プラハ、ウィーンのアカデミーで学んだ後に、パリでその異色な才能を大きく発揮することになる。
初期のクプカは象徴主義的な具象絵画やポスターデザインを主に手がけていたが、1910年代には未来派に影響され、対象の動きとそこに連動する色彩の揺らめきを表現することに挑戦し、純粋な抽象画を次々と制作した。
連続的に繰り返される線のリズムが生み出すダイナミズムは、観る者に自己の精神の中に存在する宇宙が現前したかのような錯覚を覚えさせ、生命に由来する神秘的な何かを想起させる。
具象的なイメージから出発したとされるクプカの作品だが、その形態は高度に抽象化され、どのような物に見えるかは観る者の感性次第で大きく変わるだろう。
後期のカプカは、モンドリアンのコンポジションのようなシンプルで洗練された画面へと変化するが、それまでの彼の作品と比較すると静的で冷たい印象を受けるかもしれない。
日本ではあまり知られていないクプカだが(1994年に世田谷美術館で展覧会が開かれたものの)、抽象芸術をはじめとする世界の美術シーンに与えた影響は計り知れないものがある。
本書はプラハ国立美術館より刊行されたカタログです。
クプカの軌跡を追う資料としても本書は貴重な一冊となるでしょう。
ハードカバー
240ページ、230×305mm(横×縦)
言語:チェコ語
刊行年:2018年
出版:プラハ国立美術館
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