ドイツ・ロマン主義絵画を代表する画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ(1774〜1840)の画集。1794年〜1798年にコペンハーゲンの美術アカデミーで学び、その後ドレスデンに定住。ゲーテが主催するヴァイマール芸術コンクールに出品し、見事受賞する。画家のフィリップ・オットー・ルンゲ(1777〜1810)や詩人のルートヴィヒ・ティーク(1773〜1853)といったロマン派の芸術家と交流を結ぶ。自然への深い洞察と緻密な現実観察に基づく、幽玄な風景画を制作した。『テッチェンの祭壇画(山上の十字架)』(1808年)のような宗教的な意味合いを含んだ風景画は、当時における絵画ジャンルの序列に挑戦するものであり、論争や議論の的になった(ラムドーア論争)。代表作は『海辺の僧侶』(1808〜1810年)や『雲海の上の旅人』(1818年)、『氷海』(1823〜1824年)など。感情を揺さぶるような大自然の美しさと、そこに対峙する人々の深い精神性が見事に表現されている。没後しばらく忘れられていたが、20世紀以降に再評価され、現代のアーティストも少なからずC. D. フリードリヒの絵画に影響を受けている。本書は、C. D. フリードリヒの全貌を解き明かすべく、初期に描かれたデッサンやセピア画、そしてC. D. フリードリヒを偉大な画家にたらしめた風景画の数々を、高精細な図版と充実したテキストで紹介する。
【詳細】
ハードカバー / 288ページ / 255×300mm(横×縦) / 言語:英語 / 刊行年:2017年 / 出版:Prestel / 図版:225点 / 状態:新品
【関連サイト】
「250 years of Caspar David Friedrich」
C. D. フリードリヒ生誕250周年記念特設サイト
https://cdfriedrich.de/en/
【関連展覧会】
「CASPAR DAVID FRIEDRICH: Art for a New Age」
ハンブルク美術館(ドイツ)
2023年12月15日〜2024年4月1日
https://www.hamburger-kunsthalle.de/en/exhibitions/caspar-david-friedrich-0
「Caspar David Friedrich: Infinite Landscapes」
ベルリン旧国立美術館(ドイツ)
2024年4月19日〜2024年8月4日
https://www.smb.museum/en/museums-institutions/alte-nationalgalerie/exhibitions/detail/caspar-david-friedrich/
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