2021年にバーゼル美術館で開催されたカミーユ・ピサロ(1830〜1903)の展覧会に伴って刊行されたカタログ。フランス印象派の中心的人物であり、19世紀後半のフランスを代表する画家の一人でありながら、ピサロという画家が個として注目される機会は限られていた(スイスの美術館がピサロを大々的に取り上げたのは実に60年以上ぶりとのこと)。展覧会では、画家の作品の全貌を俯瞰するとともに、印象派をはじめとする同時代の芸術家たちとの広範な友好関係にも注目する。カミーユ・ピサロはポール・セザンヌ、クロード・モネ、ポール・ゴーギャン、エドガー・ドガ、メアリー・カサットなど、様々な世代の画家と緊密な交流を持ち、互いに影響を与え合っていた。作風としては、人物画と風景画の両方に熱心に取り組み、特に農夫のいる穏やかな風景に眼差しを向けていた。また、ピサロはアナーキズム(無政府主義)にも強い関心を示していたことが知られており、社会史に精通した美術史家たちの間では画家の作品がどの程度政治的思想を反映していたか、議論が交わされてきた。本書ではカミーユ・ピサロと印象派・ポスト印象派の芸術家たちとの有機的な関係性に焦点を当てる。前半のエッセイではドガとカサットと共に行なった実験的版画の制作や、セザンヌ、ゴーギャンとの対話、そしてスーラ、シニャックら新印象主義の画家の作品に及ぼした影響について詳述する。19世紀後半のフランス絵画におけるピサロの重要性を強調しながら、印象派の画家としての魅力を美しい図版により存分に伝えている。
【詳細】
ハードカバー / 336ページ / 250×300mm(横×縦) / 言語:英語 / 刊行年:2024年 / 出版:Prestel / 図版:カラー150点 / ISBN:9783791378275 / 状態:新品
【展覧会】
「Camille Pissarro: The Studio of Modernism」
バーゼル美術館(スイス)
2021年9月4日〜2022年1月23日
https://kunstmuseumbasel.ch/en/exhibitions/2021/camille-pissarro
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