マン・レイやラウル・ウバックなどのシュルレアリストたちは写真を自分たちの作品の重要な一部とし、一方のルネ・マグリットは長年にわたって絵画に専念し続けた。しかし、彼にとって写真と絵画は決して相反するものではなく、むしろ彼の作品において重要な要素であった。マグリットは生涯にわたって多くの写真や映像を撮影したが、それらが発見されたのは死後10年以上が経ってからであった。これらの写真はマグリットの知られざる一面を明らかにし、幼少期から晩年までの気取らない姿のマグリットを覗くことのできる貴重な資料でもある。本書では、マグリットの写真と映像作品の大部分が紹介されている。両親や兄弟と一緒にいる姿、新婚当時の妻ジョルジェットとの姿、ブリュッセルのシュルレアリスト仲間と交流している姿が見られる。自然なスナップショット、仲間たちと即興的に演じたシーン、有名な映画のパロディ、イーゼルに向かうマグリットの姿、絵画制作に活用された演出的な写真など、多様な作品を目にすることができる。芸術家自身や友人たちが顔を隠したりカメラから背を向けたりする写真は、マグリットの象徴的な絵画作品のテーマである「隠された可視性」(hidden visible)の探究とも共鳴している。
ハードカバー
168ページ、235×305mm(横×縦)
言語:英語
刊行年:2017年
出版:Ludion
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