本書は、ロンドンを拠点とする英国人画家、キャサリン・グッドマン(1961〜)の近作をまとめたモノグラフである。
グッドマンはこれまで、風景画や肖像画を中心に、躍動する筆致と強い生命力をもつ絵画を描いてきた。本書が焦点を当てるのは、そこから抽象へと踏み込んだ近年の仕事だ。大画面の抽象絵画は、彼女の視覚言語における大きな転換点として位置づけられる。
その背景にあるのが、2024年にロングアイランドのULAE(ユニバーサル・リミテッド・アート・エディションズ)で行ったレジデンシーである。銅版に直接ペインティングするモノタイプという、彼女にとって初の本格的な版画制作。ロンドンとの時差で周囲が眠るなか、一人でプリントに向き合った夜の時間が、作品の精神的な強度を形成している。版画で生まれた新しい言語はやがてロンドンのスタジオに持ち帰られ、絵画へと転化した。
数十年にわたって続けてきた毎日の素描が、制作の根幹にある。具象と抽象のあいだを自在に往還するグッドマンの仕事は、この習慣と深く結びついている。タルコフスキーの映画『僕の村は戦場だった』の少年像など、映画や自然現象からも着想を得た作品が収録される。
【詳細】
ハードカバー / 160ページ / 254×286mm(横×縦) / 言語:英語 / 刊行年:2025年 / 出版:Hauser & Wirth Publishers / ISBN:9783907493090 / 状態:新品
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